2020年7月29日

打ち込み台

ごきげんよう、剣道部です。
対人稽古を行うことが難しいことにより、部活動が再開してしばらくの間は、打ち込み台を使っての練習をメインにしていました。



一般的な打ち込み台はこちらです。
面、小手、胴と何でも打て、腕の高さも変えることができ、上段の構えへの打ち込みも可能です。
突きも打ち込み台が勢いで下がってしまいますが、可能です。
こちらは少々値が張り、5万円超で販売されていることが多いです。
本校にも1台あり、やや年代物のようですが、大切に使わせてもらっています。

さて、ここからは2月から制作をしていた、自作での打ち込み台のご紹介です。



ネット上で、ボクシングのパンチングボールが良いという情報があり、最初は顧問が自宅に置いていたものを持ち込みました。
もちろん、そのままで面を打つことはできるのですが、小手を打てないのはやや物足りなく感じます。そのため、今回小手を打てるように改造してみました。



とは言っても、とても単純で支柱に小手を取りつけるための腕を固定しただけです。
腕は芯となる金属にウレタン棒を巻き付け、さらにガムテープを巻きつけたものです。
実際にはいくつかの対策の工夫が苦労したところでした。
・自重で自然と小手が下がってきてしまうこと
 →ゴムを取りつけて支えました。打突の感触がより良くなるという副産物もありました。
・何度か打つうちに小手が回ったり取りつけが緩んでしまうこと
 →園芸用のワイヤーで固定しました。また、腕を支える金属棒を2重にしてネジで固定しました。

工作や金具などの部品に強く知識を持っている人であれば、もう少しスマートに作れたのかと思いますが…



実際に使う前には安全対策もしており、使用前には点検を行います。
(パンチングボールは届いた商品に個体差があり、そのうちのひとつは支柱のバネが弱く、安全上、面を取りつけての使用ができなかったのが残念でした。)
面の位置が高さ150cmに満たないので、台を敷いて高さの調整もしています。
ここまで打ち込み台の紹介をしておりますが、対人での練習ができないからこその代替手段に過ぎません。
もちろん、打突の正しさや強さなど、基礎練習や自主練習には有効に使えます。
本校ならではのiPadを使用して録画することにより、フォームチェックも効果的です。
ただ、剣道では技や間合いや呼吸など、対人でないとつかめない応用の部分こそが醍醐味でもあります。
ですので、あくまで基礎練習のためという位置づけとなります。
本校の部員は初心者が多いため、じっくりと前向きにやっていきたいと思います。