2021年3月31日

ある日の練習メニュー②

 ごきげんよう、剣道部です。

前回ご紹介した練習メニューに続いて、より実戦的な激しい動きのメニューをご紹介します。

(面をつけてからの練習)

・基本打ち込み稽古(3人1組、掛かり手に対して元立ちが2人)

大きく面を打つ切り返し(2人連続)

竹刀で受ける切り返し(2人連続)

大きな面 1往復半  大きな小手面 1往復半

上段からの諸手面 1往復半  裏からの面 1往復半

実戦の面 1往復半  小手 1往復半  実戦の小手面 1往復半

胴打ち 1往復半  逆胴(2人連続)  面・突き面2セット

面打ち体当たりからの引き技3種類・小手面体当たりからの引き技3種類(2人連続で)

8種の技(小手、面、小手面、突き、出ばな面、出ばな小手、面返し胴、小手に対する技)

2人1組、1人2回

〜休憩〜

・技練(技の練習) (3人1組・掛かり手に対して元立ちが2人)

出ばな面 1往復半、出ばな小手 1往復半、返し胴 片道2セット、小手に対する技 片道2セット

・技の研究

〜休憩〜

・試合稽古

・大きな面・実戦の面、大きな小手面・実戦の小手面、面体当たり切り返し、面体当たり切り結び、面 (2人連続・3人1組で掛かり手に対して元立ちが2人)

今回のメニューですが、

基本打ち込みでは「足をしっかりと使うこと」「勢いよく思い切りのよい打ちをすること」を意識します。1人目へ打突したあとには残心とともに、次の相手の喉元へと竹刀を向けるようすぐに構え直すのも大切です。体力的には大変ではありますが、瞬発力とともに持久力も鍛えられます。

1往復半での技の稽古では「勢いを大切に技を決めること」「打突後すぐに次の技を打てるようにすること」「片道後に振り返ってすぐに次の相手に向き合い技を出すこと」を意識します。

「技の尽きたところ」は打突の機会の1つであり、自分が隙を作らないこと・相手の隙をつくことが大切です。普段から意識していないと、試合において有効打突を決められてしまうもったいない場面につながってしまいます。

最後に行った切り結びが含まれる練習ですが、体力・気力ともに負荷の大きくなっています。剣道の練習の面白いところの1つでもあると思うのですが(剣道に限らずでもありますが…)初心者にとっても経験者にとってもそれぞれの立場で限界を超えようとするキツさがあります。

最後の切り結びについてはお互いに「相手を打ち負かすつもりで」行いますので、技術・精神力ともに鍛えられます。特に2人目のときにはかなり苦しくなりますが、やり終えたときの達成感や周りからの「ナイスファイト!」の声が励みになります。


剣道の練習では様々な角度から追究することができる競技であり「道」であります。

高校生にとっては同年代を相手とする試合・大会が1番に挙げられますが、「自分の動きの理解」や「理想の動きを求めること」、「相手との呼吸や間合いを探ること」、

などなど、続けていればそれぞれの課題や追い求めるものがでてきます。

高校でできる剣道の期間はそれほど長くはありませんが、高校生の間にしかできない貴重な機会となります。また、「生涯剣道」という言葉もある通り、高校卒業後もそうですし、少しもしくはしばらくお休みしたあとで再開するなど、老若男女が一緒に長くできます。

決してラクな競技ではありませんが、やりがいは大きいです。

「挑戦」してみたい人、お待ちしています!


2021年3月24日

本格的な練習再開・ある日の練習メニュー

 ごきげんよう、剣道部です。

先日より学校での練習を再開することができています。

12月末の試合後からは、ずっとオンラインで素振りを行っていたため、部員それぞれが

「やっと対人での練習ができる!」という喜びが大きかったように思います。

素振りを重ねてきたことにより、ほとんど落ちていない部員もいれば、いままでよりも振りが鋭くなってきた部員もいました。

ただやはり実戦感覚は失っているので、練習を重ねて取り戻していければと思います。

緊急事態宣言は明けましたが、当然感染対策は怠らずに活動していきます。

剣道は発声を行う競技の特性上、感染対策が非常に重要であり、全日本剣道連盟からの通達に従いマスクとマウスシールドをつけての練習となります。試合の規則を一部変更していることも含めて、他の競技よりもかなり気をつけて対策を徹底しているのではないかと思われます。

さて、練習再開後のある日の練習メニューをご紹介したいと思います。

・準備運動

・バランスボードによる体幹トレーニング(写真の器具でジャンプします!)

・素振り

・基本打ち込み稽古(ここからは面をつけての練習です)

大きく面を打つ切り返し、竹刀で受ける切り返し、

大きな面3種類3本ずつ、大きな小手面3種類3本ずつ

上段からの諸手面3本、裏からの面3本

実戦の面3種類3本ずつ、小手3種類3本ずつ、

実戦の小手面打ち3種類3本ずつ、

胴打ち2種類、逆胴2種類、突き2種類、突き面2種類、

面打ち体当たりからの引き技3種類、小手面体当たりからの引き技3種類

8種の技(小手、面、小手面、突き、出ばな面、出ばな小手、面返し胴、小手に対する技)

〜休憩〜

・技練(技の練習)

出ばな面、出ばな小手、返し胴、小手に対する技

・技の研究

〜休憩〜

・地稽古


基本打ち込み稽古の「3種類」は

”すり足で”、”踏み込み足で元立ちの直前で止まる”、”打ち抜ける”をそれぞれ行います。

打ち方(身体の使い方、竹刀の使い方、足の使い方)、勢いなどを意識しながら打突をします。

技の研究は、個々で申し合わせで技を練習し、お互いにアドバイスや相談し技を磨きます。

得意なことがそれぞれで違いますので協力かつ切磋琢磨することができます。

今回のメニューを含め、他校の練習メニューをさまざまに参考にさせてもらいながら取り組んでいます。


次回は別のパターンの練習メニューをご紹介したいと思います。

2021年3月16日

高校で剣道をするのに必要なもの

ごきげんよう、剣道部です。

入学生のみなさんの中で、高校に入学したら剣道をやりたい!と思っている人もいるかもしれません。

そこで、剣道をするのに必要なものをご紹介したいと思います。


12月に開催された新人大会でのひとコマです

〜未経験の方向け〜

・剣道着・袴…本校では体育で毎年剣道を行う期間があります(剣道具はつけません)。そのため入学前に購入なさっていることと思います。洗濯する必要もあるので剣道着(上衣)については部員は入部後に複数着各自で用意しました。

・剣道具…面・垂れ・胴・小手

 剣道を始めるにあたってハードルが高いと思われるのは、これらの剣道具が高価であることです。学校にある貸し出し用剣道具(この春卒業した先輩が借りていたものが返却されて、洗って消毒したものです)は若干数ありますが、サイズが一致するかどうかは試してみてということになります。

 一般的には自分のものであるとサイズもぴったりで違和感なく、「最後までしっかり頑張ろう!」というモチベーションにもつながります。(現部員談)

・手ぬぐい…面を被る際に後頭部の保護や汗などによる面の劣化を防ぐために頭に被ります。

さまざまに文字やデザインが印刷されたものがあり、剣道具屋さんで扱われています。



不動心


最近はこのような手ぬぐいもあるそうです!

・マスク・マウスシールド…感染症対策として着用が義務付けられています。



マスクとマウスシールド 慣れると違和感はなくなってきます


・名札…いわゆる垂れネームと言われていたものになります。所属団体と名字が記載されたもので、入部後に用意することになります。

・竹刀・鍔(つば)・鍔止め…竹刀は高校生女子は3尺8寸(117cm)以内、420g以上の「38女子」と言われる型になります。

なお、竹刀については練習するうちに割れてしまったりささくれてしまうために、その他の剣道具とは異なり消耗品と考えた方がよいです。

鍔についてはさまざまなデザインがありお気に入りのものを探して選ぶ人もいます。

・防具袋・竹刀袋…持ち運ぶときに必要となります。いくつかは部にあります。

(※いずれも入部前から用意しなければならないものではありません。)


〜中学校での経験のある方向け〜

いままでに剣道の経験がある人にとって新たに必要となるのは「名札」と「竹刀」、「マスク・マウスシールド」になるのではないでしょうか。体験や最初の練習では中学のときに使っていたものでも大丈夫ですが、試合では新しいものが必要となります。中学生では竹刀は3尺7寸(114cm)以内、400g以上の「37女子」でしたが、高校生では前出の「38女子」のものを使います。

本校の生徒は柄(つか=竹刀の握る部分)が八角小判型の竹刀を使用していて、まとめて購入しているため、体験などの機会に握りを試すこともできます。(初めて握る人が多いことと思います。木刀のようで正しく握りやすいです。)


 

名札については団体名や書体を統一するために、部でまとめて注文しています。届くまでにはおよそ2週間かかり、4月末、5月末には試合が予定されていますので、早速試合で活躍したいと思っている方がいらっしゃいましたら、学校へのお電話で剣道部顧問宛にお問い合わせいただければと存じます。

東京都では剣道を行うのに特に困難が伴っている情勢ですが、感染症対策を徹底しながら稽古に励み、その成果を発揮できる機会が確保されていくことを願っています。

部員一同、新入生のみなさんをお待ちしています。

2021年3月15日

全日本剣道選手権大会・全日本女子剣道選手権大会

ごきげんよう、剣道部です。

昨日3月14日に全日本剣道選手権大会・全日本女子剣道選手権大会が長野市真島総合スポーツアリーナ(ホワイトリング)で開催されました。

テレビではNHK BS1で放送され、youtubeでのライブ配信もありました。

そのようなこともあり、部員・顧問ともに「試合を見よう!」と話をしていました。


今大会は無観客試合でもありましたので、このように試合の様子が見られる状態にあるのはありがたく、技術の進歩に感謝したくなります。こういったことで、より多くの方が剣道に触れる機会が増えてくれるとうれしく感じます。

例年は男子は11月3日に日本武道館(令和元年度は大阪市中央体育館)で、女子は9月の第1日曜日にホワイトリング(ここ数年)で開催されていましたが、令和2年中に開催できなかったことによるスライド開催でした。

今回のホワイトリングは1998年の長野オリンピックでフィギュアスケートやショートトラックスピードスケートが開催された会場だそうです。


さて、今大会では例年出場選手のうち男子ではおよそ8割、女子ではおよそ3~4割を占めていた警察官の選手の方がいらっしゃらず、初出場の選手が多くなりました。

新型コロナウイルス感染症の情勢により、この1年間警察官の方は剣道の稽古をすることができず、予選に出場することもできなかったそうです。(職業を考えると仕方がないのでしょうが、とても残念ですね。)

新たに出場の機会が巡ってきた選手が増えたという点が特徴的でした。

一方で世界でも最高峰のレベルの大会ということで、警察官の選手の試合をやはり見たいという意見もあるかと思います。

いずれにせよ、稽古に励む機会やその成果が発揮される大会の機会が、再びかつてのようにあたり前になってほしいものです。


さて、試合の結果ですが男子で優勝された松崎賢士郎選手は大学4年生で、昨年度の大会では準優勝でした。(なお、今回男子ではベスト4まで勝ち上がった選手はみな筑波大学出身でした。)

女子では大学2年生の諸岡温子選手が優勝しました。
諸岡選手は2018年の高校総体(インターハイ)の優勝メンバーで、2018年に放送された「ミライモンスター」、2018年と2019年に「かりそめ天国」でも紹介されたこともあった選手です。
なお、女子の大会では出場資格が18歳以上(男子の大会は20歳以上)です。
今年は高校生の出場が8名と例年よりも多くなっていました。若い世代の活躍が目立った大会だったと言えそうです。

全日本剣道連盟の公式youtubeに試合の様子や有効打突1本集がアップロードされています。
特に今回22歳・20歳と若い選手が優勝したということで高校生や中学生にとっては、より身近に試合動画の研究に励むことができるのではないでしょうか。


また、東京都高体連剣道専門部から新年度の春季剣道大会のお知らせをいただきました。
新人大会の都大会が中止になってしまい、残念に思っていた東京都に通う剣道部員にとっては希望やモチベーションの種になってくれるとよいですね。

次回こそは「高校で剣道をするのに必要なもの」のご紹介をさせていただければと思います。

2021年3月11日

3学期の活動報告

ごきげんよう、剣道部です。

しばらくぶりの更新となります。

今年度の残りの目標として掲げていた昇段審査が、当初予定されていた2/14から、緊急事態宣言が発令したことにより2/28に延期となっていました。

さらに残念ながら、緊急事態宣言が1か月の延長が決まったため、今年度の審査は中止になってしまいました。

また、本校剣道部は出場の権利を得られませんでしたが、東京都高等学校新人剣道大会の都大会も1/17から3/20,3/21へと延期での開催が予定されていましたが、東京都高体連剣道専門部の役員の先生方がご尽力なさって開催の準備が進められていたようですが、東京都の再度の緊急事態宣言の延長により中止となっていました。

1度しかない高校生の活動の機会が奪われることは残念で仕方ありません。(中学生、小学生、大学生も同様ですね。)

新年度になると、4月、5月、6月と新高校3年生にとっては特に最後の大会になりますので、なんとか開催される情勢になっていることを願っています。


1月からは本校ではオンライン授業が続き、練習もオンラインで行ってきました。

基本的な素振りとHIIT形式での素振りが中心でした。

各家庭により状況が異なり、「竹刀で」「素振り棒で」と振るものは違いましたが、地道に振ることを重ねてきました。

HIIT(High Intensity Interval Training)形式では、20秒の高負荷のトレーニングを行い10秒休憩をはさみ、これを繰り返していきます。

「切り返し」「胴の切り返し」「その場での小手面」「早素振り」を4セットもしくは8セットで行ってきました。

それぞれが1人で続けるのは気持ちの面でなかなか困難ですが、Google meetでつながり、iPadでタイマーの状況を配信することで、みんなで同時にそして励ましながらやってきました。

休憩時間の10秒ごとに回数を記録するのは大変でしたが、その記録のおかげでどれだけの本数振ってきたかを把握することもできました。

日々回数が微増減したり、最高回数の更新(!)があったりと記録することで、自分の状態を確かめることもできていたかと思います。

試験がありお休み期間もありましたが、先日振った回数が20000回を超えた子もでてきました。数がすべてではないにしても、確実に振ってきた・続けてきた結果ですので自信になってくれればと思います。


本校に入学が決まっているみなさんの中でも、剣道経験者の方や未経験の方でも「高校で剣道をやってみたいな」と思っている方もいらっしゃるかと思います。

新年度にみなさんと一緒に練習できる日が来ることを待ち望んでいます。


次回の更新では「高校で剣道をするのに必要なもの」をご紹介できればと思います。

みなさま、体調にはどうぞお気をつけながらお過ごしくださいませ。

ごきげんよう。